2012年2月20日月曜日

就活生はしっかり勉強すること:WSJ日本語版について


The Wall Street Journalがネット上で日本語版を出している。他社に見られない明快な切り口であって、ロイターや日経と共に就活生におすすめである。
二人の日本人女性のリポーターがNYに常駐し、レポートを送っている。アメリカ事情を知る為には、最適の報告であろう。また、NewYork在住という生活感を伴った報告文の展開も好感がもてる。
どこかの放送局のスポーツ・アナウンサーだったろうか、ヤンキースタジアムへの取材で、「さあ、皆さんニューヨークですよ!」と、叫んだのが面白おかしく思い出される。世はコンパクト・シティの構想が新鮮に受け取られ、大都市信仰が終わるべき時代においてである。
肥田さんや津山さんの記事からは、Big appleすなわちニューヨークという澱んだ大都市空間に呑み込まれたり、権力崇拝の合衆国教信者になったりもせず、新しいトレンズを敏感な触覚で選び取り、批判的に掴んでいくクールな女性ジャーナリストたちの生き方が伝わってくる。お二人が体現されている新しい知性のあり方に共鳴する。
明日のNPO法人愛媛アカデメイアの学生事務局会議は、いつも通り事務連絡から、新聞・メディア情報を使った勉強会になる予定である。その際には、肥田さんや津山さんのレポートを教材に使うつもりである。
ただ、WSJ日本版も鍵マークのロックが目立ち、有料記事にほとんどが移ってしまっていて、われわれフリー読者にはやや「住みにくい世の中」になりつつある。就活生への社会支援という観点から、フリー記事の範囲を選択的に拡げていって欲しいと思う。若い世代へのサービスは将来の読者開拓にもなると思う。
肥田さんの最新の格差問題に関する報告http://jp.wsj.com/US/Economy/node_394449からは、ピエール・ブルデューの文化資本のロジックが思い浮かぶ。フランスの現代思想が、福祉政策の強力な欧州よりも、自助努力を多くの市民が標榜する傾向のある合衆国でむしろ「あからさまに」立証されつつあるようだ。
人間個性の自由な伸張を阻む息苦しい既得権益のネットワークから、いかに我々は解き放たれるのだろうか?
21世紀的な先端的な問題群がそこにある。
ヴェニスにて

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