2010年6月25日金曜日

法人総会/懇親会を開催しました

6月24日夕刻、NPO法人 愛媛アカデメイアの総会が無事終了した。
校友会館の二階事務室をお借りできた。新築の気持ちの良い建物である。校友会館の事務局の皆様にはお世話になった。
会務報告と財務の報告、次期事業計画の概略を承認いただく。
NPO化することを決議した準備総会以降、正規に会員が集い運営方針を議論するのがはじめてだったので、緊張した。
会員には法人運営の透明性を保ち、公正な運営を計っていることを理解いただいた。
18時から1階のイタリアン・レストランのセトリアンにうつって、懇親会を催した。お客さんと会員各位をお互いに御紹介し、愉快な会だった。
場所がレストランの別室だったためやや窮屈だったが、ワインも納得の味であり、このスタイルの会合はとても好評であった。会員やゲストの皆さんがとても多忙な中を駆けつけて下さった。
深く御礼申し上げます。
当然ながら財務体質を強化するという難問が残っており、次期事業計画の数値化ともからんで、今後の課題として取り組んでゆかねばならない。大学発という性格をよい方向にいかさなければならない。事務局は毎週開催され、学習会や中規模の講演/ディベートも積み重ねられているので、運営の前線にたずさわってくださっている学生・院生の皆さん方の精鋭な気分がみなぎっていて、法人化以降の半年にわたる蓄積効果が実感できた。引き続き良いことを習慣化することであろう。

2010年6月23日水曜日

サッカー・フランスチーム不調/熱いなかを出張

サッカーのフランスチームが不和でこまっているとか。かつての覇者が残念なことだ。
6月22日(火曜日)は香川県の県都・高松に出張する。
すっきりと晴れ上がって熱い一日だった。
朝9時過ぎの特急いしづちに乗る。座席はがらがらで、これは高松まで変わらなかった。到着駅は珍しいターミナル型で、いつかフランス縦断を行ったときのレンヌの駅によく似た印象だった。
出発を待つ列車も珍しい形で他国に来たという感じだった。
駅前は綺麗に整備されて、さながら新型の神戸ポートピアである。
目指す建物はその一角にある。昼休みとて、首から青いストラップをぶらさげた官僚さんが三々五々昼食の場を求めて歩いている。ちょっと見にも大変な数である。
瀬戸内海を見ることが出来るイタリアンのレストランが首尾よく見当たる。はやっている、よい店だった。絵を忘れたがパスタの定食は豊かな感じで、ジェラードのデザートも適切で、エスプレッソもガーンと効いた。とにかくもう一度別のカフェによって書類を整理する。
用事が一段落したので、今度は繁華街までぶらぶら歩く。かなりな距離である。
アーケード街の十字路が円形の広場に改造されていて、しゃれている。コルビュジエだったらどうしただろう?
建築空間というのも面白いものだ。このこじゃれた広場は本当にわたしの憂鬱を晴らしてくれた。
帰りの列車に乗る。改めて思った。松山までは遠い。睡魔に抗しきれず何十分か寝てしまった。

2010年6月14日月曜日

ル・コルビュジェ展

咽の炎症でしばらく休養した。良く寝た。
日曜日にはようやく、愛媛県立美術館で催されているル・コルビュジェ展に行くことができた。コルビュジェはファン・デル・ローエやライトとならぶ現代建築の巨匠だ。
手稿が割と丁寧に保存されている。しかし、紙が酸化しているのだろうか、ひどく黄変し始めている。
それにしてもスケッチがうまい。さっと素描されたものが実にバランスがよい。また、抽象画もよくしたそうで、個性的な自分の世界を持っている。いくつかの作品も観賞できて良かった。
作品の中ではサヴォア邸やユニテ・ダビタシオン[直訳すれば居住ユニット]が好きなものだ。
前者は純粋に個人邸宅だが、室内と室外の仕切りがあるようでない。邸内も入ってゆくと順繰りに回遊出来る構造である。実際に訪れたことはないが興味が湧く。ユニテは、巨大な集合住宅で、各戸はいわゆるデュープレックスで一部吹き抜け、部屋の奥は二階という風だ。廊下も凝っていて、東西に抜けている。一方向のハト小屋ではない。
共に何よりも前庭からの立ち姿が抜群に美しい。その後のこの手の近代建築のあり方を決めてしまった。
構造物は地面に直接接することなく、樹木のようにがっしりとした列柱で支えられるか、あるいはサヴォア邸が成功例だが、無重力の世界でたてものが浮いているみたいな錯覚を覚える簡単なポールで支えられていることもある。
彼の建物は鉄、コンクリート、ガラスからなる一箇のオブジェである。室内のたたずまいも、なぜだろう、すっきりと面で区切られていて、その無機的な面がそれぞれ光の表情をたたえる。アクロバティックなことをしてみせる建築家の作品がもてはやされているようだが、彼の場合は抑制が効いている。坂倉準三はじめ日本人の優秀なお弟子達がコルビュジェを中心に活躍していて、その紹介も行き届いていた。下に掲げた展覧会の図録もコルビュジェの生涯を通じた活動を網羅していて参考になる。
比較的小ぶりの展覧会だが、満足度は高かった。
最後にコルビュジェ風のイスの座り心地を確かめ、ほっと息をついた。

2010年6月8日火曜日

晴れのち霧雨--ル・コルビュジェ展

大学のミュージアムの中庭は芝生であるが、今年は悪天候のおかげで成育が思わしくない。
ようやく緑のじゅうたんができ上がりつつあるが、なお晴れが長続きしないので心配である。
午後、意を決して県立美術館で催されているル・コルビュジェ展に向かう。
あいにくバラバラとまた雨が降り始める。仕方なしに市内電車で南堀端に向かう。
パリではシテ・ユニベルジテールの中のスイス館とたしかブラジル館だろうか、二つの学生寮(実際にはフランス政府給費生など院生レベル以上の人々が住む)が彼の作品だったと思う。スイス館には知り合いがいて、結構気楽に出入りしたこともある。素晴らしい外観であり、内部の空間構成も流石にすっきりしたものだった。
といったことを思い出しつつ県立美術館の前まで行くと、なんと月初めの措置で、火曜なのに休みだった。別の日に出直す以外にないだろう。急速に整備されていて見晴らしが良くなった城内を少し歩いて、県庁前から市内電車で帰る。







緑の絨毯がようやく見られるようになった。















端麗な愛媛県立美術館の北側外観。