2011年8月29日月曜日

晩夏のうた

空は澄み渡るが、なお残暑が厳しい。
この晩夏の風景のなかに気を和(なご)ませるものもある。
松山大学の御幸キャンパス(テニスコートやそのほかの巨大な複合施設)の脇を走って、大川沿いをしばらくさかのぼる。歩行者や自転車だけの道だから廻りを眺めるのには都合が良い。
道半ばに淵があって、魚影の濃さに驚く。理由はわからぬが小ぶりの川魚がたくさん集まる。いつもはみかけぬナマズやコイが遊弋(ゆうよく)していることもある。
そこをサギだろうか、じっと流れにたたずむ鳥もいる。
二つの大学に挟まれて、市電で云うならば鉄砲町(てっぽうちょう)に通じる、いわゆるカレッジロードにまで来るとホッとする。
今の季節、赤と白の花を街路樹がつける。サルスベリLagerstoemia indicaというものらしい。キョウチクトウかとも思ったが、wikipediaでは前記で正解らしい。
この花、派手なようでいながらなかなか写真に撮りづらい。抜けるような青空がかえって逆光の配置になってしまうみたいだ。人間の風景への感受性とカメラの絵との違いはいつも面白いなとおもうことだ。
今週末には最後に東北に派遣された学生達が帰松することであろう。

家からすぐのところに古刹がある。
住宅街の露地を行くと、御幸寺山に連なる丘陵を背景に山門に突き当たる。
人間の視角とカメラアイの違いがいつもひっかかる。
実際は晴れ晴れとした感動的なシーンなのだが、
小型のディジタルカメラではなんとしても表現できない。
かなたにロシア人将兵の墓地がある。
松山大学と愛媛大学の間の道をかざるサルスベリの花々。

正面が松山城の城山であり、せわしくロープウエイが上り下りしている。
左が愛媛大学。右が松山大学である。南隣に県立北高等学校がある。

2011年8月23日火曜日

就活支援の講演と対話の会

NPO愛媛アカデメイアでは就活生への支援や多業種交流などを目的として、講演と対話の集会を開くことになりました。
以下はその詳細です。学内の教職員向けの原稿をほぼそのまま掲載しておきます。
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表題: 社会人基礎力・プレ社会人交流会
主催:   NPO愛媛アカデメイア、後援 愛大地域創成研究センター

就活学生の皆さんへの支援事業として表記の催しを行います。 異業種交流の場としてもご利用いただければ幸いです。 恒例の愛媛アカデメイアの就活支援の行事ですが、9月上旬に日本土木学会が
愛大で催され、パシフィックコンサルタンツの内藤堅一氏が学会シンポジウムの
司会者として来学されます。これを機に、本法人が愛媛ビジネススクールとして
展開して参りました社会人基礎力の取組の一環として、講話と対話の集会を氏の
了解を得て行うこととなりました。
宜しくご参集いただければ幸いです。
記 2011年度愛媛アカデメイアによる講演対話集会(ビジネススクール=社会人基礎 講座) 日時:2011年9月8日  16.30--18.00(予定) 場所:愛媛大学地域創成研究センター(愛大ミューズ3階、エレベーター前) 会の後、懇親会を予定。 内藤堅一氏の略歴 1943年、横浜生まれ。パシフィックコンサルタンツの重役を歴任。     現在も首都圏統括本部にて第一線で活躍。     明石海峡大橋など多くのモニュメンタルな工事を構想設計。     人身事故を起こしていない新幹線の安全性などを下支え。     一貫して市民目線の公共インフラ整備を主張、     今回の土木学会でもシンポジウム(9日)のアレンジをおこなうなど     広く社会貢献に活躍。     パシフィックコンサルタンツは、日本工営とならぶ業界最大手の     シンクタンク/コンサルタンツ企業。     本社、東京都多摩市、社員数、1400名以上(会社データはwikipediaなど)       内藤氏のメールから内容の一部をご紹介
「講話の件ですが、土木とか建設コンサルタントに対する認知度が世間一般では極めて低いと思いますので、どんなことをやっているという紹介から今評判の悪い公共事業の必要性に対する理解を深めてもらえればと考えています。
これは地域のまちづくりや防災等を進めるにも重要と考えています。」
企業人の経験から「会社で伸びる人伸びない人の違いは何か?東日本大震災を受けた東電の原子力発電所の事故や耐震設計の考え方の変遷」などにも触れる予定。
また、隅田川の橋の話しもご紹介しますとのことでした。


連絡先: 愛媛アカデメイア
     愛媛大学教育学部4号館324室
     電話   089-989-8864
けせん朝市で活動する愛媛大学生たち
橋勝商店さんの店舗にて
 

2011年8月21日日曜日

財部誠一氏のテレビ番組=東北被災地の雇用状況をリアルに

何気なく夜遅くテレビを視ていたら、BS日テレの財部一郎氏の番組で、気仙沼や陸前高田の商工業者の声が伝わってきた。幸い、今朝も再放映されていて、もう一度しっかり見ることが出来た。http://www.bs4.jp/entame/new_tbl/index.html
特に高卒の雇用が現地では発生しにくく、このまま関東圏に吸引されてしまうとそのまま帰ってこない、高田や気仙沼は復興の可能性がなくなるという深刻な見通しが語られていた。同友会幹部、高田自動車学校や矢木澤商店など現地経営者トップの率直な意見であった(カメラが右にパンをしたとき、ちらと支援に入っているH氏の姿が映ったが、ねじり鉢巻きで寅さんの雰囲気だった)。
同友会の会議は実に7時間に及んだという。
中央省庁と被災地との風通しの悪さは定評のある通りだが、思いきって官僚10人づつのタスクホースを被災現地に派遣せよという財部氏のアイデアが披瀝されていた。これには賛否様々だろうが、番組は現地の中小企業者の声を中心に全国的に流した点で評価できると思った。
けせん朝市にて、橋勝商店さんと支援の学生のみなさん
病院・医院の維持と再建も大変だそうだ。しかし、硬直した規制の壁をのりこえて市民生活や地域経済の回復と発展とを何としても実現しなければならない。市民自治、地域の自律的な発展という大本が実現するかどうか、どのような場合でも弱者に配慮し、健全かつ活力ある地域社会を至るところで築き上げること、そこに今後の日本の行く末がかかっている。

2011年8月20日土曜日

東北インターンの第三期生たち

 T-ACT(内閣府東北支援インターンシップ)への第四期生が今朝、松山を発った。
午後は第三期生のみなさんの報告会である。
会は愛媛大学の地域創成研究センターで催された。幸い残暑は一段落で、少し小雨がちらつくていど。
一見して、同期の参加者のみなさんの団結力の強さを感じた。誰とでも気さくに経験を披露し共有しあう。開かれた雰囲気と社会人としてのしっかりしたマナーである。
冒頭、参加者のみなさんの奮闘を讃えておいた。内容と参加人員の大きさによって、大きな到達点であることが分かる。夏休み中の活動でもあり、若い活力が爆発的な本法人への申し込みに現れた。
 この成果に満足することなく次の峰を目指したい。
10月22日の総括集会、今後の四国インターンシップの成功を訴えておいた。一斉にノートが取られる様は頼もしい感じ。実務的にも鍛えられている。
地元の受容れ企業の皆さんやコーディネーターの皆さんにお礼申し上げたい。
追記:先日のNHKのテレビ番組は大島(気仙沼)などを中心に立ち上がる現地の方々の息吹をリアルに伝えるものであった。また、復興の主役はあくまで地元の方々であるという畠氏の的確なコメントが光った。
会議の中休み。気さくに話しあえる雰囲気。
つちかったきずなが生き生きと伝わる。
貴重な経験。しかし単に記憶にとどめるのではなく、
体験から得た感動が風化しないような手だては何か。
重要な問題提起に視線が集まる。
僕たちの取組の何をどのように報告しておこうか?智恵を寄せ合うときだ。
さて、報告しておきます…。仮設住宅を一軒づつ訪問しました。



2011年8月9日火曜日

遠い花火

突然夕食時に遠くからボンボンいう音が聞こえてくる。
お盆の花火である。
三津浜で上がる大玉が盛んに見える。かなり遠い。大輪の花が光ってかなりしてからドーンと聞こえる。
住んでいるアパートの4階から遠望する。手ブレがしてなかなかディジタルカメラでもうまくとれない。
切なる祈りと鎮魂の行事である。暑気払いはあとからついてきたのであろう。それにしても昔のひとは粋なことを考えたものだ。
小さい頃に母に連れられて見た両国の花火が思い出された。