この晩夏の風景のなかに気を和(なご)ませるものもある。
松山大学の御幸キャンパス(テニスコートやそのほかの巨大な複合施設)の脇を走って、大川沿いをしばらくさかのぼる。歩行者や自転車だけの道だから廻りを眺めるのには都合が良い。
道半ばに淵があって、魚影の濃さに驚く。理由はわからぬが小ぶりの川魚がたくさん集まる。いつもはみかけぬナマズやコイが遊弋(ゆうよく)していることもある。
そこをサギだろうか、じっと流れにたたずむ鳥もいる。
二つの大学に挟まれて、市電で云うならば鉄砲町(てっぽうちょう)に通じる、いわゆるカレッジロードにまで来るとホッとする。
今の季節、赤と白の花を街路樹がつける。サルスベリLagerstoemia indicaというものらしい。キョウチクトウかとも思ったが、wikipediaでは前記で正解らしい。
この花、派手なようでいながらなかなか写真に撮りづらい。抜けるような青空がかえって逆光の配置になってしまうみたいだ。人間の風景への感受性とカメラの絵との違いはいつも面白いなとおもうことだ。
今週末には最後に東北に派遣された学生達が帰松することであろう。
家からすぐのところに古刹がある。 住宅街の露地を行くと、御幸寺山に連なる丘陵を背景に山門に突き当たる。 |
人間の視角とカメラアイの違いがいつもひっかかる。 実際は晴れ晴れとした感動的なシーンなのだが、 小型のディジタルカメラではなんとしても表現できない。 かなたにロシア人将兵の墓地がある。 |
松山大学と愛媛大学の間の道をかざるサルスベリの花々。 |
正面が松山城の城山であり、せわしくロープウエイが上り下りしている。 左が愛媛大学。右が松山大学である。南隣に県立北高等学校がある。 |
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