2010年4月25日日曜日

建築家アントニン・レーモンド

土曜の昼食は大学の校友会館にひらかれたイタリアン・レストランでと思ったら、案の定、満員だった。いつもの学生食堂で昼食をとっていると、大学の役員をしているMさん(建築学)が少ししてやってきた。ひさしぶりなので、やーやーということになる。
彼は地元の近代建築の遺産を守る運動をおこなっている。
建築家アントニン・レーモンドの作品が県下にいくつかあるそうで、翌日は、そのうち旧広見町庁舎の保存のためのシンポジウムだという。東京女子大のチャペルなどが代表作。あとからいただいたポスターの映像によれば、この庁舎はレーモンドと地元出身の建築家である中川軌太郎の設計監理によるものであることがわかる。鉄筋コンクリートとは思えない屋根の質感の軽やかさなど、印象的だ。 
レーモンドはチェコ出身の近代建築の巨匠のひとり。ライトのスタッフの一人として来日、そのまま生涯を日本で過ごしたという。チェコが経験した大戦から冷戦期の困難な時代のことがちらと頭をかすめる。教授と別れてミュージアムのスタッフルームに戻る。早速、東京女子大学の情報をのぞいてみる。それから、この建築家を興味にまかせて調べてみた。なんと、信州で有機農業をしている友人の案内で、90年代の早い時期にすでに「夏の家」を訪れていることに気付く(文面では90年代半ばといっているが、92年あたりだったと思う。そのころレンジファインダーの古典的なカメラに凝っていた)。
ロッジの端麗な姿とともにポートレイトを喜んで撮影していたのを覚えている。改めて、軽井沢の夏を友人とドライブしたことを嬉しく思い出す。以下、その後のやり取りの一部。それと送っていただいた映像も添えておこう。



《私からのメール》

先ほどは興味深いお話をどうも。
アントニン・レーモンドの件ですが、軽井沢タリアセンに高校時代の友人と90年代の半ばに訪れたことがあります。
今ネットで上記の建築家を引いてみて、池の傍に立っていたロッジが彼の作品だったと気付きました。木材を使っているのに、ひどくモダンなスタイルだったのを覚えています。
先ほどおっしゃっていた町役場の映像など、また御教示いただければ幸いです。
建築文化財の保存へのご努力に敬意を表します。
                      匆々
《先生からのレス》
早速のリアクションに感謝です。
添付のような企画です(役場写真とも)。
なお、軽井沢タリアセン「夏の家」は、現在はペイネ美術館として健在です(1933年築)。
以上参考までに。
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 御教示に感謝するとともに、地味な地域の建築文化の保存運動に重ねて敬意を表しておきたい。


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