2011年10月25日火曜日

就活を支援する(2)

毎週火曜日の昼は、地域創成研究センターの演習室をお借りして、NPO法人愛媛アカデメイアの学生事務局会議と社会人基礎力講座のための時間になっている。
今日はまず、土曜日の大報告会を支えてくれた事務局のみなさんの労をねぎらった。自分でそういうのも変だが、実際、とてもよい集会だった。
今日は情報通信革命を改めて勉強の素材として取り上げた。ビル・ゲイツやスティーブ・ジョブズやスティーブ・ウォズニアックらの業績をどう継承するか皆で論じ合った。もちろん彼らは時代の寵児としてICTのユビキタス化の時代に巨万の富を築き上げた。無名の青年達のダッシュがとてつもない創業と業績を産んだ。アメリカン・ドリームの担い手達である。GUI=Graphical User Interfaceの項目をほんのついでで良い、Wikipediaで引いて欲しい。ダイナブックのコンセプトを作り上げたアラン・ケイをはじめ、如何に多くの才能が今日の我々の輝く画面のなりたちにかかわったか、感慨を催さずには行かない。ゼロックスの中央研がなしとげた成果。ハイパーテキスト、タスク、メニュー、トラッシュボックス、ファイル、デスクトップなどなど、カタカナ英語の洪水を違和感なく我々は喜んだものだった。
しかし、こうした未知の荒野が現在のアメリカや日本の若者たちの前に変わらずあるかどうか、80年代と状況は大きく異なるものとなっている。
いまは、中国やインドが旗頭だと褒め讃えられている。グローバリズムのimplementationであろうか。中央部の技術的優位はその相対的地位低下に伴い周辺部peripheryに伝播してやがて中央部centreの優位を相対化してしまう。液晶の家電テレビではついに国産メーカーが韓国の進撃のまえにはじき飛ばされた。更に、アルゼンチン、オーストラリア、ロシア、ブラジルなどがあとに続くだろう。21世紀は中盤にかけて大規模なパワーシフトがおこる。疲れを知らない働き手には、われわれは敢えて国籍を問わない時代となった。偏狭なナショナリズムへの弔鐘が高らかに聞こえる。
Think-Padで知られるラップトップ・コンピュータは日本IBM社の製品だったのだが、そっくりそのまま中国のレノボに買い取られてしまった。当時は唖然としたものだったが、その後も順調なのだろうか。結局日本人技術者のご苦労があったのではないか。
国際経済環境の波は荒い。ドル安から今度は一転ユーロの信頼度がゆらいできた…。
雑念を記しているとどこまでも行きそうだ。

次ぎに、就活の手順第二段として、エントリーシートについてその概略を説明した。
細かい指示だが、スマートフォーンの限界を知ること。少なくともラップトップのコンピュータを自宅に構えて、作文や情報の収集、企業研究の為に使いこなすことである。これは高機能携帯に、実際、頼り切っている人が多いので、要注意である。必要な場合はマシーンを大学に持ってくる。
まず、皆さん方の先輩達の就職実績の概略を説明。もちろん、学部全体というわけではなく、多かれ少なかれ身の回りに居て、就活を自然に支援することになった学生諸君が、その努力により大きな成果を挙げてきたことを説明した。
エントリーシートの作成は、自身の長所/短所、困難に遭遇した時どう乗り切ってきたか、これまでで最も力を入れてきたこと[例えば、専攻の勉強だとか卒論、クラブ活動、NPO/自主団体での活動やボランティア貢献、留学など]、特定の企業研究ののちに企業にマッチした志望動機、希望する職種や将来像、などなど、共通して書かなければならない項目を今から書きだしておくことが大切。機先を制するものは一段と有利である。
NPO 活動は意外にも企業からは大きく評価いただける分野であり、有り難いことだと思っている。自主活動はいずれにせよ、売りである。当法人主催の想を改めた「就業基礎講座」が用意されているという。是非とも成功させたい。

Paris/Cité Universitaireのオランダ館。モダニズム建築の記念碑のひとつ

1 件のコメント:

  1. 就活生全員が熱心に話を聞いていて、とても良い会でしたね。
    就活を終えた私にとっても、非常に有意義な時間です。
    また、無益と思われるものをいかに有益なものにして吸収するかは、本人の気の持ちようだと再認識しました。
    これからも、全てのものに対してアクティヴかつポジティヴに、取り組んでいこうと思います。
    できるだけ多くの就活生に、1人で悩むよりアカデメイアの会議においで!と言いたいですね。

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