2010年11月14日日曜日

プロの仕事術の奥義

ありがたいことにNPOの活動をおしすすめたり、ミュージアム付の客員教授で勤務したりしているので、色々な場面でプロの記者の取材に接して、逆にこちらが勉強することが多くなっている。
先日もきっちり一時間半ほどのインタビューをうけた。人の紹介欄への記事だそうであった。
履歴の概略から現在のNPOを組織するに至った思いまで。かなり詳細に聞き取りが行われる。どの社でも記者たちは一般に大学ノートに聞き書きをそのまま速記していく。素早い作業である。
先日の聞き取りも原稿に起こすと3000行ほどになるという。それを必要な記事にまとめるには、取材対象への深い理解が必要である。
予備的な取材も、ぬかりがない。記者さんには先日の川崎克寛先生(E-planning主幹、NPO法人市民未来共社専属コーディネーター)の社会人基礎=自己分析講座にも長時間参加いただき、活動の一端を見聞されている。
我々の側としては、NPOに光を当てていただいて、とても助かる。
NPOやSB/CBについてはもっともっと盛り上がっていいはずだ。ここのところ、どうもわれわれのアカデメイアという構えがいまひとつ社会全体にはご理解いただけないみたいだというひっかかりがとれないし、もやもや感がすっきり抜けきれていない。が、我が道を信じる他あるまい。地域人材の育成ということは、いまでこそ珍奇な印象を与えるかも知れないが、そのうち当たり前の存在になる。
だがそのためにはメディアには先駆けてご理解いただかねばならないと思っている。
現場をつかまえ、基礎取材をおこない、調査報道から機を見て時事的な出来事として捉えるというジャーナリズムの大道は、それほど情報化しようと何だろうと、変わらないのではないか。足をつかった取材というのは死語、廃語に近いということだが、じっさい、芯の部分では取材というのはそれほど昔も今も違わないのではないか。地方紙、全国紙など記者さんとの対話が増えていて、興味深く思うことが増えている。
プロの取材術にかかわるあれこれは、現代政治学や社会情報論関連の授業の素材としても使わせていただくつもりである。

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