2010年7月30日金曜日

NPOのちから=新しい時代の子は難産だが…

次第に地域に非営利活動法人の正式な登記を終えた活動的な団体が増えてくる。
NPOの時代である。新しい時代の曙光が見えてきた。
しかし、この次なる幕はなかなかしっかりとは上がらない。オーケストラ・ボックスではもう盛んに序曲を演奏していて、指揮者も楽団員も熱くなっている。曲もメロディアスで楽しげである。遅れた客があわてて自分の席に向かってゆく。それにしても豪華なドレスを着ているもんだ。
曲ははじめドーンと来て、あとの乗せ方がうまい。調子の良い時のモーツアルトである。
時代の閉塞を切り開くのは、行政や企業に加えて自主団体の強力な活動が必要だ。その通り!大向こうから声がかかる。
序曲は山場を迎えて、いよいよドラマの真のポイントを示唆し始める。意外な展開だという。なあるほど、楽しみはいや増す。わざわざオペラ座に足を運んで良かった。
しかし、まだ幕の向こうではコンコン音がしていて、時折ざわついたりしている。大道具を手直ししているのか。あるいは、出演者がもめているのだろうか?
気まぐれなプリマドンナがインフルエンザで咽をからしたのか。陽気なテノールが調子に乗って問題でも起こしたのか。まさか衣装を質屋にとられたのではあるまいな。
NPOは、未知の領域に踏み出さねばならない。始めてみて、管理運営にずいぶんとエネルギーを使うことに気付いた。これは驚いた。事務局会議を毎週木曜日の昼から2時半ころまで開催している。前半は純粋に事務的なあれこれを処理する。連絡事項、行事の確認、講師の先生のご都合、会場確保、広報宣伝(こちらはまだまだ弱いので改善を要する)、懇親会の手配、参加者の確認等々。
後半はたいていは勉強会に当てている。NIE=Newspaper In Educationの手法を用いて新聞記事をつかった政治/経済/社会面での勉強会や、経営学の基礎であるFramework思考や、就活への心構え、エントリーシートの書き方(これから予定していること)等々、また何でも率直に話し合う場である。
学生の事務局員は私たちの誇るべき戦力であり、現場で自主的に任務を担うことによって、どんどん成長していっている(OJT=On-the-Job Trainingすなわち「現場で学ぶ」である)。後生おそるべしだ。
序曲から本編がいよいよ幕開けとなる時期になっている。
ここは一番、慌てずに従来路線を堅持して進もう。
若い可能性を信じて行こう。世の中そう捨てたもんでもあるまい。
NPOで社会的企業を開拓してゆく。従来の「公」や「私」が埋めきれていない空間を補填(ほてん)し、開拓する。地域のコミュニティーを住民本位に強固にして、互いに配慮しつつ隣人の生活を支えてゆく。今日の文明度を背負った、高度な生活共同体の建設でもある。
それは文字通り、近隣の民主主義を実現する。Democracy of Neiborhoodというやつだ。

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